今回は、大谷大学教育学科・幼児教育コースにて実施した「絵本作りプログラム」授業の様子を、授業を担当された先生にお話を伺いました。
約80名の1年生が挑戦した絵本作り授業――その舞台裏や学生の変化について、率直な感想を語っていただきました。

もともとの課題やニーズについて

──今回の授業を企画された背景には、どんな課題やニーズがあったのでしょうか?

先生
「幼児教育コースは、将来保育者を目指す学生が集まっています。1回生はまだ入学したばかりで、保育や児童文化について深く学んでいるわけではありません。
紙芝居や人形劇、子どもの遊びなどを学ぶ授業の中で、実際に絵本を“つくる”体験ができればと思いました。
また、AO入試で入学してきた学生も多く、クラスの中には入学前から仲の良い子もいれば、まだ交流の少ない学生もいます。そこで、作品を紹介し合うシェアリングの時間を通じて、人間関係を広げるきっかけにもしたいと考えました。」

【インタビュー】大谷大学 幼児教育コースでの絵本創作授業導入につて先生に感想をいただきました

授業中の学生の様子

──実際に授業が始まってからの学生の様子はいかがでしたか?

先生
「最初は『何が始まるんだろう?』と緊張していたようです。手を動かすまで少しためらいがありましたが、作り始めるとどんどんアイデアが出てきて、良い雰囲気になりましたね。
初めて会う学生同士もいましたが、作品を見せ合う中で自然と会話が生まれ、質問し合う姿が見られました。」

見られた学生の変化

──絵本作りを通して、学生にどんな変化が見られましたか?

先生
「最初は“何から手をつけたらいいのか分からない”という戸惑いもありましたが、キーワードを出して物語を組み立てると、自己理解や他者理解が自然に深まっていきました。
友達のことを質問したり、自分の思いを言葉にしたりする中で、『ああ、物語ってこうやってできていくんだ』と気づく学生も多かったと思います。」

大谷大学 幼児教育コースでの絵本創作授業導入、シェアリングの様子

先生ご自身の学び

──先生ご自身にとって、どんな発見や学びがありましたか?

先生
「やっぱり“絵本の力”ですね。学生たちが普段のペットのことや身近な出来事を題材にして、『こんなことも絵本になるんだ』と発見していたのが印象的でした。
最初は『ちゃんと描かないと』『上手にしなきゃ』と構えていた学生も、次第にその気持ちが外れて、自由に描けるようになっていきました。その変化を間近で見られたのは大きな学びでした。」

他の教育現場へのメッセージ

──もし他の学校の先生がこのプログラムを検討されているとしたら、どんな言葉をかけたいですか?

先生
「絵本を“作る”だけではなく、作品を通じて自己表現をしたり、友達の世界を知ったりできるのが素晴らしいところです。
作品を共有する時間にこそ大きな価値があると思いますので、ぜひ多くの教育現場で広がってほしいです。」

【インタビュー】大谷大学 幼児教育コースでの絵本創作授業導入につて先生に感想をいただきました

まとめ

今回の授業を通して、学生たちは「自分を表現する楽しさ」と「他者を理解する喜び」を体験しました。
先生ご自身も「絵本の力」を再認識されたとのこと。

絵本作りは、単なる創作活動を超えて、自己理解・他者理解・人間関係づくりに大きな可能性を秘めています。