ライフキャリア絵本について


ライフキャリア絵本は、絵本創作という文化体験を通して、自分の物語を見つめ直す時間を届けるプログラムです。

私たちは日々の生活の中で、仕事や家庭、人との関係、さまざまな出来事を経験しながら生きてます。
けれども、その出来事の意味をゆっくり振り返り、自分の価値観や生き方について考える時間は、意外と少ないものかもしれません。

ライフキャリア絵本では、これまでの人生の出来事や想いを振り返り、それを一冊の絵本として描いていく体験を行います。
絵を描き、言葉を添え、誰かと対話をする。
その過程の中で、バラバラだった出来事や記憶が、少しずつ一つの物語としてつながっていきます。

自分の人生を物語として見つめ直す時間は、これからの生き方を考えるための、静かで豊かな時間になると私たちは考えています。

なぜ「絵本」なのか


ライフキャリア絵本では、人生の物語を「絵本」という形で表現します。

絵本は、子どものためのものと思われることが多いですが、実はとても奥深い表現です。
言葉だけでは表しきれない感情や記憶も、絵や物語にすることで、自然と形になっていきます。

また、絵本には正解も評価もありません。
だからこそ、絵が得意でなくても、言葉にするのが苦手でも、安心して自分の想いを表現することができます。
絵本を描くという体験は、頭で考えるだけではなく、感覚や感情にも触れながら、自分自身の物語を見つめ直す時間になります。

私たちは、絵本というやさしい文化には、人の心を開く力があると感じています。

図書館での絵本作りワークショップの様子

私の物語


ライフキャリア絵本の活動の原点も、一冊の絵本でした。

私は幼少期、先天性の心臓病で体が弱く、友達と外で遊ぶことができませんでした。
そんなとき、心の支えになったのが絵本でした。

絵本の世界は、外に出られない私にとって、自由に広がるもう一つの世界でした。
そして大人になり、コロナ禍で個人事業が存続の危機に直面したとき、夫婦で絵本を描き始めたことが、今の活動のきっかけになりました。

絵本を描く時間の中で、自分自身の人生を見つめ直し、物語として捉え直すことができたのです。
その経験から、物語には人を支える力があると強く感じました。

ライフキャリア絵本は、この体験から生まれた活動です。

物語が人をつなぐ


自分の物語を語り、誰かの物語を聴く。

その時間の中で、人は自分自身を理解し、同時に他者のことも理解していきます。
自分の物語を大切にする人が増えると、誰かの物語にも自然と耳を傾けるようになります。
そうして人と人のあいだに共感が生まれ、社会は少しずつ優しくなっていくのではないでしょうか。

ライフキャリア絵本は、絵本という文化を通して、一人ひとりの物語が大切にされる社会を目指しています。